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「リンカーン・ライムシリーズ」証拠から捜査に結びつく過程の面白さ、最後のドンデン返しがたまらない

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予測のつかない展開が最高!リンカーン・ライムシリーズ

キャサリン・ダンス を先に読み始めたのですが、キャサリン・ダンスが初めて登場したのはライムシリーズの”ウォッチメイカー”であることを知り、これは読まないといけないなという事で「リンカーン・ライムシリーズ」を読み始めました。
ちなみに”ウォッチメイカー”はシリーズ7作目となります。

  1. ボーン・コレクター
  2. コフィン・ダンサー
  3. エンプティー・チェア
  4. 石の猿
  5. 魔術師(イリュージョニスト) ←オススメ
  6. 12番目のカード
  7. ウォッチメイカー ←めちゃくちゃオススメ
  8. ソウル・コレクター
  9. バーニング・ワイヤー
  10. ゴースト・スナイパー
  11. スキン・コレクター

ボーン・コレクター

1作目:骨が大好きな犯罪者の話。

「BOOK」データベースより

ケネディ国際空港からタクシーに乗った出張帰りの男女が忽然と消えた。やがて生き埋めにされた男が発見されたが、地面に突き出た薬指の肉はすっかり削ぎ落とされ、女物の指輪が光っていた…女はどこに!?NY市警は科学捜査専門家リンカーン・ライムに協力を要請する。彼は四肢麻痺でベッドから一歩も動けないのだが…。

この犯人には「外見より中身が大事」って言う言葉が似合うのですが中身の意味が一般人と違います。その違う中身というのは「骨」です。こよなく骨を愛している犯人の物語です。

ネズミの餌食とか海の満ち引きとか非常に残忍な犯行のやり口は気持ち悪い。

四股麻痺の天才ライムの初作品となるのですが、この作品を読んでて思ったのは始めの方のライムのような偏屈な奴は嫌い、何かと自分中心のような態度がイライラさせます。しかしライムのやり方に逆切れして一度現場を離れた美人の巡査アメリア・サックスがライムの元に戻ってきてから流れが変わり、ライムへの感情も少しずつ和らいでいきました。

また、ライムが長年に計画した自殺の計画をサックスが思い留めさせる場面ぐらいから、ライムとサックスのコンビになる関係性が出てきました。サックスはライムの手足となるかなり重要な役割をこなし、ライム同等以上の頑固さが目立ちつ警察官です。このコンビネーションが次にどうつながるのか楽しみ。

最後のドンデン返し場面は、ちょっと強引な印象はありますが。

メインキャラは今回の作品で出てきたと思います。これからメンバがどうなるのか、一般人なのにFBIにも偉そうな態度に出れるライムはどうなっていくのか、犯人を追い詰めていくストーリーにも期待します。ライムシリーズも一気読みできる素晴らしい作品です。

コフィン・ダンサー

2作目:陽動作戦が巧みなダンサーとそれを先回りしようとするライムの駆け引きが面白すぎ!

出版書誌データベースより

FBIの重要証人が殺された。四肢麻痺の科学捜査専門家リンカーン・ライムは、「棺の前で踊る男(コフィン・ダンサー)」と呼ばれる殺し屋の逮捕に協力を要請される。巧みな陽動作戦で警察を翻弄するこの男に、ライムは部下を殺された苦い経験がある。今度こそ…ダンサーとライムの知力をつくした闘いが始まる。

飛行機事故で夫を亡くしたが、それでもなお仕事を続けようとする奥様の根性というか肝っ玉がすごい。犯人は棺桶の前で踊るという異名もつコフィン・ダンサー。ライムは以前にコフィン・ダンサーにより部下(大事な人)を殺された背景があり今回は復讐でもあります。

今回も証拠からダンサーを追っていきますが、ダンサーさえも驚くライムが織りなす先回り作戦が面白い。

さて、サブストーリーとなる1作目から気になる関係であったライムとサックスの進展も気になります。本作品は1作目から1年半ほど経過した話となりますので、もっと進展してても良い感じですが。。こちらも楽しめます。

何と言ってもやっぱり最後のドンデン返しでしょう。今回も驚きの結果となっています。1作目を越える良い作品でやはり一気読みでした。

エンプティー・チェア

3作目:少年の深い愛情と犯罪者の行動が複雑に絡んだ作品。サックス危機一髪

出版書誌データベースより

脊椎手術のためにノースカロライナ州を訪れていたライムとサックスは、地元の警察から捜査協力を要請される。男一人を殺害し二人の女性を誘拐して逃走した少年の行方を探すために、発見された証拠物件から手掛かりを見つけるのだ。土地勘もなく分析機材も人材も不十分な環境に苦労しながらも、なんとか少年を発見するが…。

脊椎手術が目的だったが、手術が2日後で時間の余裕があったがために捜査協力する事になり、土地勘がない場所においても何とか女性を連れ去った少年を逮捕に至るが、少年の言動や行動を見て感じたサックスは少年は犯人ではないと判断し、留置所から脱走を行う…

脱走後の周囲を取り巻く警察官の行動が面白すぎる。一体誰が正しい行動をしているか混乱するほどバタバタ劇が続きます。

サックスとライムの関係は恋人関係になっており、ライム自身が少しでも動けるようになりサックスに寄り添いたいという強い意志で今回の一か八かの手術に挑むことを決意してノースカロライナ州に来たのですが、結局手術はうまくいくのかというのがサブで楽しめる話です。

最後の最後までどんでん返しが繰り返される。今回も読みだしたら止まらない。

石の猿

4作目:中国からの密入国者が狙われる事件

>出版書誌データベースより

中国の密航船が沈没、10人の密航者がニューヨークへ上陸した。同船に乗り込んでいた国際手配中の犯罪組織の大物“ゴースト”は、自分の顔を知った密航者たちの抹殺を開始した。科学捜査の天才ライムが後を追うが、ゴーストの正体はまったく不明、逃げた密航者たちの居場所も不明だ―果たして冷血の殺戮は止められるのか。

リンカーン・ライムの力が話の始まりから発揮されます。捜査から密航船を追うのだが、追跡されている事がわかったゴーストは密航船を沈没させてしまいます。

ゴーストは自分の顔を知られた密航者を殺していくが何人かは殺害を免れてニューヨークへ。場面はニューヨークに変わり引き続いてリンカーンとゴーストの戦いが始まる…。

中国人の公安局の刑事ソニー・リーがリンカーンの捜査に加わるのですが、リーのリンカーンへの対応や中国流の捜査のやり方がシビレます。特にリンカーンへの対応が素晴らしく、その対応にもリンカーンも心を開く。

今回も前作から引き続いて脊椎手術を行うのだが今回こそはうまく手術は成功となるのかというのも楽しみの1つ。

どんでん返しはいつも通り楽しめますが、いつもよりパンチが弱かった感じですが楽しめました。

魔術師(イリュージョニスト)

5作目:二転三転と騙されるマジシャンの事件。リンカーン危機一髪!

出版書誌データベースより

ニューヨークの音楽学校で殺人事件が発生、犯人は人質を取ってホールに立てこもる。警官隊が出入り口を封鎖するなか、ホールから銃声が。しかし、ドアを破って踏み込むと、犯人も人質も消えていた…。ライムとサックスは、犯人にマジックの修業経験があることを察知して、イリュージョニスト見習いの女性に協力を要請する。

人様々な意見がありますが、私は今までの作品で1番好きな作品です。

犯人が現場から消えるという事件から始まり、次々に事件がおこす犯人ですが、予想外に警察の手が早く現場で取り押さえられるような場面となりますが、イリュージョニストの技でその場を切り抜けます。

その後、カーラという本名を最後まで名乗らなかった若きイリュージョニストが捜査に加わり、その活躍がライム、サックスが陰るぐらいの活躍を見せます。そのイリュージョニストの技は流石のライムも絶賛せざる得ないほど。

今回の作品はこうだろうと思う予想は必ず裏切られます。最初のサックスの昇進試験から始まり、最後の最後まで何回も裏切られました。

介護施設にいる母親を養うイリュージョニストのカーラの行く末、昇給試験のサックスの結果はどうなるのか。最後まで楽しめる最高の作品でした。

12番目のカード

6作目:140年前の事件とハーレムの高校に通う16歳の少女の関係。

出版書誌データベースより

ハーレムの高校に通う16歳のジェニーヴァが、博物館で何者かに襲われそうになるが、機転をきかせて難を逃れる。現場にはレイプのための道具に、1枚のタロットカードが残されていた…。単純な強姦未遂事件と思い捜査を始めたライムとサックスだったが、その後も執拗に少女を付け狙う犯人に、何か別の動機があることに気づく。

始まりは16歳の少女が殺されそうになるが、機転を利かして何とか生き残るのだが、なぜ少女が狙われるのかという理由がわからない。ただのハーレムの賢い高校生。

少女を取り逃がした犯人は、姿を見られた証人を撃ち殺すような完全に悪に染まった悪い奴、警察から逃れるために周辺の一般人に怪我を負わせて警察が介護している間に自分は逃げるというむちゃくちゃ腹が立つ極悪人です。

いつもながらのライムと犯人の駆け引きが楽しめる作品ですが、ただ話中の140年前の過去の手紙との関係性がイマイチ理解できないまま話が進んでいきます。

今回の作品は奥が深い。ちょっとネタバレになってしまいますが、時間を超越したライムの推理が楽しめるものです。いつもと視点がちょっと違う。ドンデン返しのレベルでいうとそれほどでもないが、最後最後の結果が知りたくなる。ジェニーヴァ頑張れ!

ウォッチメイカー

7作目:最凶の犯罪者。キネシクスのキャサリンダンスが登場!

出版書誌データベースより

“ウォッチメイカー”と名乗る殺人者あらわる。手口は残忍で、いずれの現場にもアンティークの時計が残されていた。やがて犯人が同じ時計を10個買っていることが判明、被害者候補はあと8人いる―尋問の天才ダンスとともに、ライムはウォッチメイカー阻止に奔走する。

この作品はあまりにも出来すぎ。「えっ」とうなる場面ばかり。5作目の魔術師を越える作品はあるのかと思っていましたが、それを遥かに超越した作品でした。

  • サックスが2つの事件を同時に進行
  • サックスが亡き父が犯罪を犯していたことを知り辞職を考える
  • 最凶の犯罪者とリンカーンとの交戦
  • キネシクスを活かして犯罪を解決に導くキャサリン・ダンスの登場
  • キャサリンとリンカーンとの関係性
  • 前作から登場したロナルド・ブラスキーの活躍

楽しみポイントが多すぎです。

ウォッチメイカー(犯罪者)は頭がよく、さすがのリンカーン・ライムをてこずらせます。裏の裏の裏というような手口はまったく予想できません。

サックスが2つの事件を担当すること、その事件とサックスの父との関係、サックスは辞職。いったいどうなるのやら。

その難事件にキネシクスの天才キャサリン・ダンスが登場。証拠物件しか信用しないライムとの関係も面白い。ダンスのキネシクスは凄い攻撃力にライムも納得していくのが楽しめます。

キャサリン・ダンスが出るまではリンカーン・ライムシリーズは読まねばと思っていましたが、これは続けて読むしかないと思わせてくれた最高傑作と言える作品です。作者のディーヴァー氏にこんな素晴らしい作品をありがとうと伝えたい。

ソウル・コレクター

8作目:他人の全てを知る犯罪者。濡れ衣をきせる計画犯罪の達人。

出版書誌データベースより

リンカーン・ライムのいとこアーサーが殺人容疑で逮捕された。アーサーは一貫して無実を主張するも、犯行現場や自宅から多数の証拠がみつかり有罪は確定的にみえた。だがライムは不審に思う―証拠が揃い過ぎている。アーサーは濡れ衣を着せられたのでは?そう睨んだライムは、サックスらとともに独自の捜査を開始する。

リンカーンの従弟が逮捕され、その妻がリンカーンに助けを求めてくる。現場に残された証拠品は全て従弟のアーサーと特定できるものばかり、証拠が揃い過ぎているという現実から、調査を進めていく内に個人情報データを管理するデータマイニングの会社にいきつく…。

ちょっとネタバレになりますが、この物語を読めば個人情報の大切さが実感できるでしょう。話の中でサックスの情報が出てくるのですが、その情報管理には誰もが唖然とするかと。

9・11のようなテロを未然に防ぐためにAIが必要な情報を監視することができるのなら、そういった情報も大事なのかもと思いますが、今回のような犯罪になるのが怖い。日本にもこういった情報を管理する会社があるのだろうか…

リンカーンは欧州の事件も追っていたのだが、今回の事件が優先となりサポートする形になりましたが、その事件の経過も楽しみです。

前作のウォッチメーカーで登場したキャサリン・ダンスの名前もちらほら出てくるところを見ると、またリンカーンとも一緒に仕事をすることもある事を期待したい。

バーニング・ワイヤー

9作目:身の回りに溢れている電気による犯罪。

出版書誌データベースより

突然の閃光と炎。それが路線バスを襲った。送電システムの異常により変電所が爆発したのだ。電力網を操作する何者かによって引き起こされた攻撃だった。FBIは科学捜査の天才リンカーン・ライムに捜査協力を依頼する。果たして犯人の目的は何か?人質はニューヨーク―史上最大の犯罪計画に、ライムと仲間たちが挑む!

仕事で扱う電気の影響で自分が白血病になったと思い込んでいる犯人が、電気の使用量を減らすように世間に訴えるために送電システムに罠を仕掛けて人の命をかけて電力会社に電力を止めろと訴えかける。しかし、その要求はかなわずに更に残虐な仕掛けを用意して犯罪を犯していく…

電力の犯罪を追う中、以前に取り逃がしたウォッチメーカーをメキシコで追い込む捜査に協力しながら話は進行していきます。電力の犯罪者、ウォッチメーカーのどちらの展開もハラハラしながらもリンカーンの才能がまた爆発します!

クラウド捜査班の追うジャスティス・フォーも楽しみ。デルレイの捜査はクラウド捜査班に太刀打ちできるのかも楽しみなところ。今回も見所の多い目が離せない作品です。

最後まで読むと次回作のリンカーンもより楽しみになります。

ゴースト・スナイパー

10作目:スナイパーによる殺人から展開される物語。

出版書誌データベースより

バハマで反米活動家の男が殺害された。神業と言うべき超長距離狙撃による暗殺だった。直後、リンカーン・ライムのもとを地方検事補ローレルが訪ねてきた。その暗殺は米国政府諜報機関の仕業で、テロリストとして射殺された男は無実だったという―。非合法の暗殺事件を訴追すべく、ライムとサックスたちは捜査を開始する!

大きな問題が発生を抑えるためにスナイパーが1人を射殺するが、部屋にいた関係のない人間までも巻き込んで殺害してしまう。その事件は諜報機関が犯行なのか真相を問うべく密にリンカーンたちが調査に乗り出す。

リンカーンは証拠を得るべく犯行現場のバハマまで行くが、現地の警察は非協力的。その対応も何らかの圧力によるものかと思ってた所、現地で発生している事件についての1つのコメントから対応が変わっていく様も面白い。

数少ない証拠から得た情報でとんでもない発想するリンカーンは今回も素晴らしい力を発揮、犯人もそこまで深い情報まで突き詰められたらあきらめるしかありません。

今回のどんでん返しもキレッキレで楽しめます。サックスの膝の調子がどんどん悪くなってて、今回の事件でも危うい場面もありますが今後どうなるのか。新たな展開も楽しみ。

スキン・コレクター

11作目:肌に執着をもつ犯罪者の物語

出版書誌データベースより

謎の文字のタトゥーを刻まれた死体が発見された。刺青は毒によって彫られており、被害者はそれによって死亡していた。四肢麻痺の科学捜査の天才リンカーン・ライムが捜査を開始するが、犯人は現場に何の手がかりも証拠も残していなかった。犯人はライムの著書を精読し、証拠をきれいに除去していたとおぼしい。しかも犯人は、かの連続殺人犯〈ボーン・コレクター〉の手口を模倣するように、ニューヨークの地下で殺人をくりかえしているようだった。唯一の手がかりは、暗号めいたタトゥーの文字。それは犯人〈スキン・コレクター〉からのメッセージにちがいなかった。次の凶行を阻止すべく推理を導き出そうとする名探偵ライム。何重にも張り巡らされた擬装のかげには、壮大かつ緻密な完全犯罪計画が隠されている!

この作品は1作目のボーン・コレクターを読んでから、読むと話がつながる部分が多くなります。

今回は肌に執着のある犯罪者で毒入りの刺青で殺人を犯す。その刺青に書かれた数字の意味を読み解くべくリンカーンたちの調査が始まります。伏線として、ウォッチメイカーが獄中に死亡し遺体を引き取りに来た者に犯罪者がいないか確認するべく潜入捜査の話もあり、ついにウォッチメイカーの話にケリがついたように見えるが…

犯罪者の行動や構成が楽しめます。一筋縄にはいかない複雑な犯罪の目的がわかるまでのリンカーンの推測も面白い。パムとサックスの悩ましい人間関係も読みどころ。

少しネタバレになりますが、天才犯罪者とリンカーンの対決の幕開けです。まだまだリンカーンシリーズは楽しめそうです。


「ウォッチメイカー」で大活躍したキャサリン・ダンスのシリーズ。キネシクスが爆発しまくり!


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